2012年11月11日

見切り発走!24時間選歌マラソン!041「喫」- 045「罰」

041「喫」

別々に歩き始める場所として選んだ雨の日の喫茶店 (こはぎ) 

喫煙が止められぬ君の煙吸うゆっくりとしたしんじゅうかもね (流川透明) 

停電の闇をのがれて対岸のネット喫茶で夕食をとる (芳立) 

新宿の音楽喫茶「風月堂」 わかるふりしてバッハを聞きゐき (佐藤紀子) 

漫喫のかそけきイージーリスニング 蹉跌とは温まりゆくコーラ (南葦太) 

 

042「稲」

射目人の伏見稲荷を薙ぎ倒す御手ふくやかに審判の朝 (tafots) 

わが庭は都の西北さかり場の少女を早稲と人はいふとか (芳立) 

ひっそりと稲垣足穂全集がならんだ叔父の古い本棚 (五十嵐きよみ) 

蜻蛉洲滅びの火種許すまじやよ掻き熾せ稲むらの火を (すずめ) 

早稲の香の夏座敷にもとどきけり簾のおくの白き座布団 (由弥子) 

 
043「輝」

猫よけのペットボトルは輝けり朝日のつぶを反射しながら (夏実麦太朗) 

無知という無垢とはちがう輝きを備えたきみはある意味無敵 (御子柴 楓子) 

高らかに勝利を讃え鳴りわたるトランペットの輝く音色 (五十嵐きよみ) 

夕暮れに川面ちらちら輝いて 何も言わない散歩だったね (ゆら) 

研ぎ終えたばかりの米が銀色のボウルの中で輝いている (稲生あきら) 


 
044「ドライ」

向き合わず告げたいことがある今日は乾杯よりもドライブがいい (希) 

全身で風を受け止め漕ぐペダルもっとドライに割り切れたなら (五十嵐きよみ) 

義母からのドライフルーツぎっしりのパウンドケーキは隣家へあげる (小夜こなた) 

あからさま あの子絡めば 柄になく 煮えたぎってる ドライな彼が (青葉ころも) 

すまし顔しても私は知ってるよドライな仮面の下の優しさ (ひろ子) 


045「罰」

逢えぬ日は天罰ならむと諦むか枯らしたる百合いかにせましや (横雲) 

禁煙を破りしことの罰なるや昨夜以来の咳き込みやまず (西中眞二郎) 

あぢむらの騒いだ罰として書いた地球一周ぶんの恋文 (tafots) 

仕方なく湿ったままの靴を履く何かの罰を受ける気分で (五十嵐きよみ) 

天罰が甘い果実であるうちにあなたのことは帰すつもりだ (柳めぐみ) 



※お名前等、間違えがございましたら、申し訳ありません。
    
     
posted by 磯野カヅオ at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 選歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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