2012年11月11日

選歌は続くよどこまでも!061「企」- 065「酢」

061「企」

吾が未だ動けるを知りひそひそと娘等は何かを企ておりぬ (アンタレス) 

街づくりの企画まだまだあると言う七選めざす市長のポスター (原田 町) 

はるやまで鎧兜(よろいかぶと)が五千円 企業戦士が買いに集まる (牛込太郎) 

隠し味を教えてほしいと頼んだら企業秘密とはぐらかされる (五十嵐きよみ) 

   
062「軸」

僕にあるぶれない軸は君の為喜ぶことを求めることで (薫智) 

軸足が大地に根付き一本の樹になるヨガの立樹のポーズ (ほたる) 

遊ぶ時この指とまれをした私たんぽぽ組の軸だったのに (葵の助) 

掛軸に秘めし想ひを読み解きて活くる一枝の藤の花房 (槐) 

 
063「久しぶり」

ビフカツは 久しぶりです 食べませう 再就職の 口を知らぬか (廣珍堂) 

久しぶりに旧友集まる土曜日はPTAの作業と当たれり (湯山昌樹) 

携帯を手に取りては置き、溜息す「お久しぶり」では始められなくて (佐藤満八) 

母親になると便りのあった朝 久しぶりだな花を買うのは (音波) 


 
064「志」

木も土も春となりたる朧踏み勇志の櫻凛と咲かさむ (みずき) 

禁煙を志したる灰皿に長き吸殻あるが嬉しき (西中眞二郎) 

「賞与」ではなくて「寸志」をいただいた非正規雇用の冬、30歳 (葵の助) 

同僚と6000円の居酒屋で部内の志気の強度を測る (桑原憂太郎) 



065「酢」

酢漿草(かたばみ)の触るれば爆(は)ずる実の如く君が言葉に涙の散りぬ (横雲) 

青き香をはなつ酢橘(すだち)を掌に包めばひと日華やぎにけり (紫苑) 

ケンカして口もきかずに食べている今日のサラダは酢が効いている (流川透明) 

春の野に遊べる記念(かたみ)酢の物の蕨食(は)みつつ酔へる君かな (槐)  


※お名前等、間違えがございましたら、申し訳ありません。
 
 
posted by 磯野カヅオ at 19:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 選歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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